日別アーカイブ: 2011年10月19日

白子町の津波対策

300年以上前のことですが、九十九里浜を中心に当時は安房、上総と呼ばれていた千葉県は大きな津波被害を受けました。元禄地震による大津波でした。
白子町では1159人が亡くなったと言われております。その白子町に、総務防災委員の阿部俊昭議員と訪問し、地域の方々も交え、林和雄町長から防災対策の取り組みについて伺いました。
湾や河川は波状段波が襲ってきますので、白子の場合は南白亀川がやはり弱点です。元禄の際は、津波が4キロも遡ったとされています。
そのために、河川堤防のかさ上げも必要でしょうし、海岸林の整備も必要でしょう。住民への情報伝達や避難場所への誘導表示なども必要です。
ハード面、ソフト面の難問が山積する中で、一つの町が限られた予算で安全安心を確保することは容易ではありません。
県としてもできる限りの応援をしていかねばと思います。
町長は、今回の震災によって、参加率の悪かった防災訓練などへの参加が増えたといいます。
また、防災無線が鳴ると「うるさい」と苦情が来ていたのが、地震以降はぱったり無くなったといいます。
防災への関心が今ほど高まっているときはありません。そう前向きに捉えて施策の充実を図っていこうと思います。
★写真は、町役場からの帰りに白子の海岸へ立ち寄った時のものです。いつまでも平穏な海であることを祈るばかりです。

二つの想定外

東日本大震災で建設された仮設住宅の住環境について、岩手、宮城、福島3県の間で大きな格差があることが報じられました。
9月30日に開催された第2回『応急仮設住宅の居住環境等に関するプロジェクトチーム』での報告です。
3県で仮設住宅が建設されているのは50市町村です。
このうち、たとえば福島県では大半の仮設住宅に風除室が設置されているのに対して宮城県では1%だといいます。
断熱材についても岩手、福島が寒冷地対策として取り組んできたのに対して、宮城県では皆無だといいます。
本来、行政分野ではリードしてしかるべき宮城県の取り組みが遅れているのはなぜでしょうか?
それは平時の発想で対応しているからなのだと思います。
住民ニーズがどこにあるかをキャッチするのは、より現場に近いところです。すなわち県よりも市町村だということになります。そこで、宮城県では他の2県よりも市町村へまかせた部分が多かったのだといいます。
平時であれば、それは正しい発想なのですが、大震災を受けて市町村が著しく行政能力を低下させている現実にはそぐわなかったのです。
実はもう一つの誤算がありました。DMATです。
阪神淡路大震災の教訓を受け、大規模災害が発生した現場に48時間以内に駆けつける『災害派遣医療チーム』です。
石巻市では幸い山側に移転していた日赤病院は無傷でしたので、そこを災害医療の拠点に決めDMATが派遣されました。
しかし、阪神淡路大震災とまるで異なり、そこにはDMATを必要とするような急性期の多傷病者はいなかったのです。
今回の巨大津波による初期の医師の役割はほとんどが検死でした。「DMATの医師たちにも検死をしてもらわざるを得なかった」と現場の医師から伺いました。
災害をただただ悲しみの場としてとらえるのではなく、私たちは教訓を学び取らねばなりません。
大変書きにくい話で、ずっと書かずにおりました。しかし、やはりあえて書かせていただこうと思った次第です。