鳩山内閣は財務省に牛耳られているという。
なるほど、事業仕分けをみればいかにも財務省には限りなく甘く、厚生労働・文部科学・国土交通省には厳しかった。
その一方で鳩山首相は消費税をあげないと言い切った。
ところが肝心要の藤井財務大臣が辞任してしまい、しかも鳩山発言も簡単にぶれてしまうので消費税発言も信用できるものではない。
そこで、鳩山内閣が財務省に牛耳られているかどうかを見る一つの指標が表題に掲げた『中期プログラム』である。
麻生内閣での平成20年12月24日の閣議決定で、正式には『持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた「中期プログラム」』という。
以下、このプログラムのなかで『消費税』がどう語られているか列記してみよう。
『社会保障安定財源については(中略)消費税を主要な財源として確保する。これは税制抜本改革の一環として実現する。』
『景気回復に向けた集中的な取組により経済状況を好転させることを前提に、消費税を含む税制抜本改革を2011年度より実施できるよう、必要な法制上の措置をあらかじめ講じ、2010年代半ばまでに段階的に行って 持続可能な財政構造を確立する。』
『消費税の全額がいわゆる確立・制度化された年金、医療及び介護の社会保障給付及び少子化対策の費用に充てられることを予算・決算において明確にした上で、消費税率を検討する。その際、歳出面もあわせた視点に立って複数税率の検討等総合的な取組みを行うことにより低所得者の配慮について検討する。』
一つ前の記載で『必要な法制上の措置をあらかじめ講じ』の部分が実に用意周到である。
さて、もし財務省が鳩山内閣を牛耳っているとすれば、基本的に今後はここに書かれたような道筋で事態は動いていくであろう。
この点に注目していけば、牛耳り具合が判明する。
この「中期プログラム」には『納税者番号の導入の準備を含め(中略)課税の適正化を図る。』という記述もあって、これなどはまさに現実の事態はそう動いている。
ことは税の問題である。目を離すわけには行かないのである。
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