日別アーカイブ: 2010年1月27日

FTAの行方(第342回)

民主党はFTAにどう対処するのだろう?
FTAとは、二国間で相互に関税を撤廃することを決める協定である。
グローバル化の進展にともない、世界各国のFTAは急速に増加してきた。
しかし、わが国においては関税撤廃は工業分野では大きなメリットをもたらすものの、農業分野を壊滅的状況に追いやる危険性がある。
したがって、その交渉は難航を極めている。
民主党のマニフェストには『米国との自由貿易協定(FTA)を締結し、貿易・投資の自由化を進める。』という一項が掲げられている。
これが選挙中に大変な批判を浴び、あわてて『締結し』を『交渉を進め』に変更するとした。
しかし、締結することに変わりはなのだろう。
そして、1月16日の民主党大会ではあらためてマニフェストの実行が強調された。
現在、わが国は農林分野においてシンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、フィリピン、スイス、ベトナムと協定を結び、インド、韓国、ペルー、オーストラリアと交渉中である。
一方の国会は、7年ものあいだ毎月1500万円の献金を受けながら、まったく知らなかったと言い切る鳩山総理と自分の金を出したと言いながら何故か自分で買わずわざわざ後援会に都心の不動産を大量に買わせていた小沢幹事長の追及でスタートした。
誰が考えてもおかしな話ばかりである。
一刻も早く、鳩山氏も小沢氏も国民に対する説明責任を果たしてほしい。
そして、FTAの問題や農業の問題にも議論の時間を割いて欲しいのである。