月別アーカイブ: 7月 2014

平和憲法が守る平和

「平和憲法によって平和が守られてきた」という言い方があります。私もそうであればどれほどよいかと思います。
昨年の1月16日、アルジェリアの天然ガスプラントがイスラム武装集団に襲われ、8か国37人の命が奪われました。
他国のために心血を注いできた人たちが、何故このような仕打ちを受けねばならないのか強い憤りを覚えました。
「日本は平和憲法を持っているから襲われることはない」「集団的自衛権を行使しないから日本人は助けてくれる」という甘い認識は通用しないのが国際社会だとつくづく思いました。
わが国の隣りに私たちの論理とは異なる国があります。核兵器をすでにもち、その運搬手段である弾道ミサイルも保有しています。
その国は、2010年には、いきなり170発も砲弾を撃ち込み、隣国の無辜の市民を殺しました。
私たちは、世界平和という理想を高く掲げながらも、現実の世界ではそうした隣国と向かい合っていかねばならないのです。

自然とのバランス

シェールガスの採掘が地震を誘発するという記事が各紙に載りました。
世の中はうまい話ばかりではないのだとつくづく思います。
取りあえずにせよ安定している地盤からシェールガスを取り出して、廃水を戻すというのですから何らかの動きがあると考えるのが普通です。
しかし、それがマグニチュード5クラス6クラスの地震だとしたら大変な事態です。
千葉県は天然ガスの採掘をしています。そのために地盤沈下に悩まされています。
とは言え、地震が起るとは思っていませんでした。
もしかしたら、新たな地震発生メカニズムが解明されるかも知れません。

私たちを取り巻く安全保障環境

憲法9条下での「武力行使」について質問を受けています。
その中に「私たちを取り巻く安全保障環境の変化とは何か?」というものがありました。
すぐに思い出すのは、何といっても2006年10月9日の北朝鮮による地下核実験の実施でしょう。
そして、2009年4月5日に日本上空を通過する弾道ミサイルを発射し、北朝鮮はついに核の運搬手段も持ち、暗い思いになりました。
その後も、翌月の5月25日に第2回目の核実験、2013年2月12日に3回目の核実験を行いました。
ミサイル発射も2012年12月12日に長距離弾道ミサイル、そしてつい最近の本年6月29日に射程500キロという短距離ミサイルを無通告で発射しました。
何を考えているのか全く分からない隣国が、核という最悪の兵器による攻撃力を持ったことに、残念ですが私たちはしっかりと向き合わねばなりません。
もちろん、これだけが環境の変化ではないでしょうが、きわめて由々しき変化であることは間違いありません。

自国防衛の新要件

「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」との閣議決定がなされました。
世界平和を希求する私たちの理想は当然のこととして、責任ある政党としてわが国を取り巻く現実の安全保障環境の変化にも対応しなければなりません。
今回の閣議決定の最重要部分は次のくだりだと思います。
『わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として、憲法上許容されると考えるべきである』そして『事前に国会の承認を求めることを法案に明記する』としています。
さて、ではここで想定される事態とはどのようなものでしょうか。
1)すでに密接な他国が攻撃を受けている。2)まだ日本は攻撃は受けていないが攻撃されるのが間違いない段階でしょう。
こうした明白な危険が差し迫っているにもかかわらず何もしないというのはむしろ現実的ではないと思います。
新要件が、多くの方の理解を得られるよう力を尽くしてまいります。