今朝の毎日新聞社説は『国の役割も忘れるな』という表題で、原発廃炉の負担について論じています。
その主張は以下の2点です。
1、「脱原依存」を進めるために国も積極的に役割を果たせ。
2、国も廃炉費用の負担をせよ。
その論拠として、廃炉の負担を電気料金に上乗せするだけでは利用者の反発を招きかねないとしています。
しかし、論点2の「国」は、明らかに国民です。つまり、電気料金の値上げだけでは利用者は反発しかねないので、税金投入をせよと言うわけですが、税金もまた利用者の負担です。
「国がやるべき」「国が負担すべき」と言うと、あたかも国民とは別人格の「国」と言う存在があって、そちらが責任を負ってくれそうな錯覚を起こします。しかし、現実は「国=国民」なのです。
かつて、「退却」を「転進」と言い換えたり、今なお「戦車」を「特車」、「爆撃機」を「支援戦闘機」と言い換えたりしていますが、そういうことも含めて、都合の良いあるいは都合の悪い言い換えはもうやめにした方が良いように思います。
忙しい現代人にとって、こうした言い換えが誤った世論形成にならなければよいなと思うのです。
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