辺境のコスト

北方領土にせよ、竹島や尖閣諸島にせよ、辺境の領土を守るにはそれなりのコストがかかります。
ことは主権にかかわる問題なのでコストなど度外視すべきという意見は当然です。
ただし、同時にそのコストをねん出できるほどの経済力を失ってしまっては、いくら息巻いてみても始まりません。
わが国が阪神淡路大震災に襲われていたころ、南シナ海では中国が幾つかの島の実効支配を行いました。中国がそれを可能としたのは、領有権を持っていた国々との経済力の差、そしてそれに大きくかかわる軍事力の差でした。
しかし、他国と領有権を争うような地域の実効支配は、当然コストがかかります。
6月27日の読売新聞には『警察署襲撃27人死亡 新疆ウイグル』との記事があります。
『刃物を持った武装集団が地元の警察署や政府庁舎などを襲撃し、警察や住民、武装集団のメンバーら少なくとも27人が死亡した』
コストとは単にマネーというだけではなく、外出禁止や住民の不安といった社会の不安定さによる経済活動の停滞、そして何よりも人命が失われたりするコスト。これが辺境のコストです。
領有権の主張も経済力が必要です。そして、経済力とは言うまでもなく税金です。新疆ウイグル自治区の問題に中国は一体どれほどの税をつぎ込むことになるのかと思います。


Notice: compact(): Undefined variable: limits in /home/na-tive/www/lab_fujii/wp-includes/class-wp-comment-query.php on line 853

Notice: compact(): Undefined variable: groupby in /home/na-tive/www/lab_fujii/wp-includes/class-wp-comment-query.php on line 853