日別アーカイブ: 2009年10月5日

文化の日は松戸市文化祭で(第318回)

今年も11月3日の松戸市文化祭俳句大会の日が巡ってくる。
過日、松戸市から俳句大会を請け負う(?)松戸市俳句連盟の打合せが行われた。
私の役割は大会に必要な各種用紙類(投句用短冊や選句用紙など)を用意することと清記係、点数付け係である。
この大会は、参加者が11月・晩秋の俳句3句を持ち寄り、参加者全員で選をすることになっている。
巨大なロの字型に机が並べられ、100名前後の人たちが一斉に俳句を選する様は壮観である。
単純な私には、その光景を見ているだけで日本という国は文化国家だなあと思えてしまう。
11月3日(火)11時受付・12時半締切
松戸市文化会館・森のホール4階・レセプションホール
会費1000円
どなたでも参加できます。

今年はどんな句にめぐり合えるだろうか?

野中広務・辛淑玉の対談「差別と日本人」から(第317回)

角川ONEテーマ21新書の表題の対談集を読んだ。
正直なところ、神奈川に生まれ千葉や東京で育ってきた私には、「部落」や「朝鮮」の人たちというのは縁が薄い。
高校の修学旅行で四国へ行った際、ある町役場に『部落差別をやめよう』というような意味の垂れ幕がかかっているのをバスの車窓から見かけた。
そのとき初めて「部落差別って何だろう?」と思ったのだった。
さて、「差別と日本人」のなかに紹介したい箇所がある。
熊本地裁で勝訴したハンセン病回復者の訴訟団が、国が控訴しないように首相官邸前に詰め掛けたときの話である。
もちろん彼らは官邸の中に入れてもらえない。
そこにたまたま野中氏が通りかかるのである。
野中氏は、すぐに訴訟団を官邸入口の応接室に入れて話を聞き一人ひとりと握手をして励ました。
そのとき、彼らから控訴をしないように要請されたのだが・・・
『「僕のところに来たって解決しない。あんな小泉みたいな変った奴がおるんだからね。これは策を弄さなあかんということで、公明党の坂口力さん(小泉内閣の厚生労働大臣)に会う段取りを付けたんだ。坂口さんは非常に良心的な方だからね。そこでこう言ったんだ。「公明党の代議士で、医者をしている福島豊というのが厚生労働を専門にやっている。彼は良心的だから、彼をこれからここへ来さすから、福島と一緒に坂口さんのとこへ行ってほしい。まず坂口さんに話をして、坂口さんから総理に意見を上げてもらおうじゃないか。そうでもしないと、反小泉の僕が関係しているのがわかったら、小泉は反対するよ」』
国が控訴を断念した裏にはこういうことがあったのかと私は初めて知った。
良心的と評された福島豊氏が民主党候補者に敗れたのは残念でならない。
さて、この話にはもう一段の奥がある。
これでハンセン病回復者の思いは叶ったが、実は「在日」の人は含まれていなかったのだという。
国内の差別が解決してもつねに「在日」の人たちは忘れ去られているのだという。
このことも私は初めて知った。