日別アーカイブ: 2015年11月9日

鬼怒川堤防決壊のときに

20150910_123937鬼怒川氾濫という事態のなかで関係者がどのような行動をとったかは検証されなければなりません。
それは個人の責任を追及することが目的ではなく、現状のインフラ整備状況で、堤防決壊が防げたのか防げなかったのかの検証をするという意味です。
昨日の日経新聞『日曜に考える』は、山田正中央大学教授の興味深いインタビューを掲載していました。
『河川事務所では(略)雨量と流れる水量を見比べながらダムの貯水量を調節する。失敗すれば下流の堤防決壊につながるので、担当者は冷や汗をかきながら作業すると聞く』
『上流の4つのダムはほぼ満杯まで水をため、下流の水位を25~26cm低下させた。ダムがなかったと仮定した場合に比べて左岸の氾濫水量を約3割減らせ、浸水戸数を半減できた』
やはりダムが大きな役割を果たしていたことが分かります。
山田教授は『関東地方などでは広い地域に及ぶ壊滅的な水害を経験した人が少ないためか、のんびりしている印象を受ける』とも語っています。
私もまったく同感です。堤防決壊が今後も起こりうることを私たちは決して忘れてはなりません。