月別アーカイブ: 11月 2015

新会計基準によれば

平成26年度決算から公営企業会計は新しい会計基準になりました。
何がどれくらい変わったのか病院事業会計をもとに見てみたいと思います。
まず、これまで「資本」だった補助金などが「負債」である長期前受金に移り、約207億円の皆増です。
借入資本金の約248億円が「資本」ではなくなり皆減です。
その一方で、今回の大きな変更点だった引当金の計上については、約9億円ほどの増額です。
これは1年前に約12億2390万円を皆増で計上していましたのでこの程度でした。
以上のことから、病院会計の負債は60億4323万6145円から339億305万274円へと跳ね上がりました。
資産は497億9614万5263円ですので債務超過ではありませんが、新基準はより実態に近い数字を見せてくれたと思います。
公営企業ですから単に利益をあげればよいものでもありませんが、これ以上累積欠損を膨らませないよう真剣に経営の健全化に取り組まねばなりません。

「130万円の壁」の解消のみでは片手落ち

今朝の朝日新聞に経済財政諮問会議の小さな記事がありました。
『主婦らのパート収入が130万円を超えると、年金や健康保険の保険料を納めないといけなくなる「130万円の壁」の解消を』民間議員が提案したというのです。税制には、配偶者控除が受けられなくなる、もう一つの「103万円の壁」もあります。
わが国は人口減少で働き手がどんどん減っていますので、「壁」を無くして主婦にも働いてもらおうという発想です。
しかし、労働力不足を税制だけで解決しようというのは無理があります。家事、育児、介護が女性中心に行われているままで、そのうえさらに働いて下さいというのですから。
日本社会の働き方そのものを見直さなければ、少子化に歯止めはかからず、結局移民に来ていただくしかないということになります。
単に、「103万円の壁」「130万円の壁」をなくせば、単に家計の税負担が増えるだけです。すると今度は個人消費の低迷が新たな問題となってしまいます。

鬼怒川堤防決壊のときに

20150910_123937鬼怒川氾濫という事態のなかで関係者がどのような行動をとったかは検証されなければなりません。
それは個人の責任を追及することが目的ではなく、現状のインフラ整備状況で、堤防決壊が防げたのか防げなかったのかの検証をするという意味です。
昨日の日経新聞『日曜に考える』は、山田正中央大学教授の興味深いインタビューを掲載していました。
『河川事務所では(略)雨量と流れる水量を見比べながらダムの貯水量を調節する。失敗すれば下流の堤防決壊につながるので、担当者は冷や汗をかきながら作業すると聞く』
『上流の4つのダムはほぼ満杯まで水をため、下流の水位を25~26cm低下させた。ダムがなかったと仮定した場合に比べて左岸の氾濫水量を約3割減らせ、浸水戸数を半減できた』
やはりダムが大きな役割を果たしていたことが分かります。
山田教授は『関東地方などでは広い地域に及ぶ壊滅的な水害を経験した人が少ないためか、のんびりしている印象を受ける』とも語っています。
私もまったく同感です。堤防決壊が今後も起こりうることを私たちは決して忘れてはなりません。

少し早い話ですが

幾人もの方から、来年の参院選挙の期日について問い合わせを受けています。
もちろん、まだ決まっていません。
公職選挙法第32条第1項には「(略)議員の任期が終る日の前三十日以内に行う。」とあり、同条第2項には、ただし「選挙を行うべき期間が参議院開会中又は参議院閉会の日から二十三日以内にかかる場合においては、(略)参議院閉会の日から二十四日以後三十日以内に行う」とされています。
明年の参院議員の任期満了は7月25日ですので、(第1項による)30日以内の日曜日は6月26日、7月3日、10日、17日、24日の5回です。
参院選の年は会期延長がないのが通例ですので、このいずれになるかは召集日にも関係してきます。
ただ、明年は18歳以上選挙権が施行されます。その施行日6月19日以降に公示ではないかと言われています。
もしそうならば、投票日は7月10日、17日、24日のいずれかということになります。

木枯らし1号の季節

このところ、朝晩急に寒くなってまいりました。
私にとって、この季節で気になるのが『松戸市文化祭』と『木枯らし1号』です。
文化祭のほうは、例年ボランティアで11月3日の俳句大会の運営をしています。
時間の合間合間を縫って、同じボランティアの皆さんと連携を取って準備作業を進めています。
木枯らし1号のほうは、毎年10月半ばから11月末にかけて冬型の気圧配置の時に最初に吹くものですから、それがいつなのかが気になります。
東京における平均は11月8日ですが、最も早かったのは1988年の10月13日、最も遅かったのは1981年の11月28日です。
ただ、稀に吹かない年もあるので拍子抜けしたりもします。
それでも大体、この木枯らし1号を境にして気温がぐんと下がるという実感があり、冬になったのだなとしみじみ思います。
体調を崩しやすい季節です。どうぞ皆様、お風邪など召されぬようご自愛ください。