日別アーカイブ: 2014年5月28日

地震と津波の複雑な関係

昨日の日経新聞に『「宝永」級地震 7000年で16回』という記事がありました。こういう記事は正確に読み取らねばなりません。
記事にはこうあります。『宝永地震に匹敵する巨大地震が、過去7千年の間に少なくとも16回起きていたことを示す津波堆積物を高知県土佐市の池で確認した。』
これは、堆積物すなわち津波を確認したのであって地震を確認したのではありません。
地震があれば必ず津波が起こるとは限りません。逆に、地震がなくとも津波は起こります。
南米から津波が来ることもありますし、海底火山の噴火や海底地すべりでも津波は起こります。また、堆積物と堆積物の間に土壌が形成される時間的な差がないと同一津波のものとされることもあります。
ですから記事の中に「巨大津波で千年分の記録を全て消してしまうこともある。16回よりも多かった可能性もある」との岡村特任教授の話を入れてあるのです。地震と津波の関係は本当に複雑です。