月別アーカイブ: 5月 2014

県立がんセンターの術後死亡

今朝の千葉日報は『術後死亡、新たに3人』と県立がんセンターの術後死亡者が9人であることが報じられています。
お亡くなりになった方々に心からお悔やみ申し上げますとともに、徹底した検証を求めます。
千葉県の医療スタッフ不足は深刻で、医師はじめスタッフも大変な激務だと思います。
その一方で、医療過誤はあってはならないことです。
平成18年3月17日、私は予算委員会で県立病院の医療過誤対策を質しました。
1、医師の医療技術をどう評価しているのか。
2、患者の死亡についてすべて検証されているのか。
3、想定以上に手術が長時間となった場合にその原因を検証しているのか。
4、想定以上に輸血量が多かったときはどうか。
そして、私の結論として手術を映像によって記録すべきという要請をしました。
8年前の議会でしたので、少し時期が早すぎたかもしれません。しかし、今となっては当然実現すべきことだと思います。
(写真は松戸市立病院)

もう一つの富士山の危険

前回に引き続き富士山の課題です。富士山ハザードマップ検討委員会報告に気になる記述が2点あります。
第一に、『4.火山ハザードマップの作成方法』です。
溶岩流、火砕流・火砕サージ、融雪型火山泥流、降灰、噴石、土石流について書かれていますが、火山の危険性はこれで網羅されているのでしょうか。たとえば、山体崩壊について触れられていませんが、その理由は想定が困難だからなのか、危険性がないからなのか分かりません。
第二に、土石流の記載です。『土石流の速さは人が走るよりも早い』という表現がありますが、少し早い程度なのか、火山活動が始まったら即座に逃げなければならない速さなのか分かりません。
私が見たのは、平成16年6月の『報告書要旨』ですが、昨日インターネットで検索して入手しました。もしかしたら新しい版があるのかもしれませんが、ないとすれば紛れの無い表現に改定をお願いしたいものです。

美しさの中の危険

5月4日に「富士山頂付近で千葉県の男性が滑落」と報じられました。
実は、この時期は富士山がいよいよ白く装う季節なのです。
俳句に『五月富士(さつきふじ)』という季語がありますが、これは陰暦なので今で言えば6月です。その『五月富士』以前に降雨があると、富士山頂はまだ零下の世界ですので雪が降り積もるのです。
富士を見ると『円錐』とは美しいとしみじみ思います。自然界の中のシンメトリーは不思議と美しく感じます。
その上で、実は富士山は山肌がすべすべしてきれいなのです。
なぜか?要するに浸食よりも噴火が多かった証拠です。
美しさの裏に降雪による雪崩や滑落の危険があり、美しさの裏には噴火の危険性が潜んでいるのです。

東京都千代田区で震度5弱

昨日5時18分ごろの地震には驚かされました。この地震は周辺が震度3ないし4でしたが、千代田区が大きな揺れを観測しました。
今朝の読売新聞は、震源だった太平洋プレートの固い岩盤が揺れを伝えやすかったことと地震計の設置場所の問題を指摘していました。確かに千代田区大手町の気象庁はお堀端にあり地盤は良くありません。しかし、私はそれだけではなく、丹沢山地からの揺れの跳ね返りがあったと見ています。
震源は北緯34.9度、東経139.5度ですから、揺れは秦野盆地を抜けて大山にぶつかっています。地盤の中は複雑なので単純な話ではありませんが、これが大手町が震度5弱だった理由の一つだと考えています。
現在、震度観測地は4367地点。そのうち千葉県は108地点。松戸周辺の気象庁地震計は柏市旭町の気象大学校と千代田町公園の2か所です。隣接しているのが気になりますが、観測地点の選定も意外と難しいのかもしれません。

読みたい「戦中派の小説」

『戦中派』という言葉は、作家の綱淵謙錠が作った言葉だと聞いたことがあります。
5月3日の憲法記念日の街頭演説を八柱駅頭で行ないながら、「そういえば、戦中派も少なくなっていく時代なんだな」としみじみ思ったのでした。
そして、不意に戦中派の作家たちが残していった戦争文学をもう一度読み見直してみようと思いました。
真っ先に頭に浮かびますのが山崎豊子さんの戦争三部作『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』です。また、宮尾登美子さんがご自身のお母様を書いた小説もありました。
1980年ごろに外交問題・防衛問題を担当していましたので、シベリア抑留を体験した方々から直接お話をうかがった事が何度もあります。こうした聞くことすらつらいテーマを、丹念に丹念に調べあげて書き残した作家たちを心から尊敬します。