日別アーカイブ: 2011年5月9日

21世紀は挑戦的難問の時代

5月9日付の毎日新聞朝刊の一面トップが『モンゴルに核処分場計画』だった。
「そうだったか」と思ったのは私だけではないだろう。
いまさら私が指摘するまでもなく、福島第一原発事故によって、わが国のというよりも全世界の原子力発電所の問題点が浮き彫りにされた。
第1号機の『老朽化問題』。
第3号機の『プルサーマル燃料問題』。
第4号機の『使用済み核燃料問題』である。
これらの問題の解が見つからない限り原発の未来は暗い。
5月7日の公明新聞は、オバマ大統領がネバダ州のユッカマウンテンに核廃棄物処分場を建設する計画を白紙撤回したことを報じている。私の記憶では、ラスベガスの住民の猛反対があったはずである。
東日本大震災後の今日においてモンゴルが処分場を引き受けるかどうかわからない。
しかし、自国が駄目だから引き受けてくれと頼むのは、心情としていかがなものかと思う。
今、わが国の原発をすべて止めるというのは非現実的な話である。
産業面や生活面にとどまらず、医療や介護の分野にも大変な影響を及ぼし、人命にかかわることは容易に想像がつく。しかし、仮にモンゴルの処分場が無理だとなれば、望むと望まざるとにかかわらず、今後の原子力発電は非常に難しくなる。
使用済み核燃料の保管はいずれ限界が来る。
老朽化した原発はいずれ止めねばならない。
21世紀は、『少子化』『人口減』に続き、まさに挑戦的難問時代の幕開けに思えるのである。