月別アーカイブ: 5月 2011

モニタリングポストの増設を


5月13日、公明党千葉県議団として坂本副知事に県内のモニタリングポストの増設を申し入れた。
現在は、国の委託事業として1か所、市原市の県環境研究センターにて放射線量等のモニタリングを行っている。
しかし、千葉県のように人口も多く、面積も東京、神奈川、埼玉の約2倍という県がはたして一か所でよいのかという声が多く寄せられていた。
しかも、市原の計測は地上7メートルという高さでのものであり、本当に的確な想定値なのかという疑問もある。そこで観測地を増やすこととより的確な観測を実施すべしという要望を行った。
モニタリングポストの増設は風評被害やチェーンメールでのトラブルを防ぐためにも必要な施策である。
すでに5月9日に文部科学省からの予算説明会において、第2次補正の際はモニタリングポストの増設を検討するとの回答を得ているが、千葉県としても早期に実施するよう強く求めたのである。

ドラスチック韓国

わが国の経済連携協定など自由貿易対象額は貿易全体の約16%だという。
それに対して、お隣の韓国は37%だというので2倍以上ということになる。
日本の輸出依存度17.4%に対して、韓国は54.8%と約3倍であるから驚くことではないのかもしれない。
しかし、ソニーとパナソニックを足しても韓国のサムソンの売り上げに届かないとか、米国一流大学の留学生の人数でも圧倒的に負けているという話を聞くと数字以上に韓国に遅れを取っている気がしてならない。
そうしたなかで5月9日の日本農業新聞に『畜産業を許可制に』という記事が載った。
「韓国政府は8日までに、口蹄疫など家畜疾病の蔓延を防ぐため、来年から段階的に畜産業の許可制を導入すると発表した。」というのである。
このあまりのドラスチックな政策には少なからず驚かされた。
わが国では到底実現不可能であろう。
ここまで徹底して政策を実現できるとすると、もしかしたら5年後には一人当たりGDPも韓国に抜かれてしまうかもしれない。
仮にそうなった段階で初めて、グローバル化に適した社会制度こそが経済成長のカギだというコンセンサスがわが国に醸成されることになるのだろう。
グローバル化に適した社会とはいかなるものか?
要するに規制緩和社会ということになる。

21世紀は挑戦的難問の時代

5月9日付の毎日新聞朝刊の一面トップが『モンゴルに核処分場計画』だった。
「そうだったか」と思ったのは私だけではないだろう。
いまさら私が指摘するまでもなく、福島第一原発事故によって、わが国のというよりも全世界の原子力発電所の問題点が浮き彫りにされた。
第1号機の『老朽化問題』。
第3号機の『プルサーマル燃料問題』。
第4号機の『使用済み核燃料問題』である。
これらの問題の解が見つからない限り原発の未来は暗い。
5月7日の公明新聞は、オバマ大統領がネバダ州のユッカマウンテンに核廃棄物処分場を建設する計画を白紙撤回したことを報じている。私の記憶では、ラスベガスの住民の猛反対があったはずである。
東日本大震災後の今日においてモンゴルが処分場を引き受けるかどうかわからない。
しかし、自国が駄目だから引き受けてくれと頼むのは、心情としていかがなものかと思う。
今、わが国の原発をすべて止めるというのは非現実的な話である。
産業面や生活面にとどまらず、医療や介護の分野にも大変な影響を及ぼし、人命にかかわることは容易に想像がつく。しかし、仮にモンゴルの処分場が無理だとなれば、望むと望まざるとにかかわらず、今後の原子力発電は非常に難しくなる。
使用済み核燃料の保管はいずれ限界が来る。
老朽化した原発はいずれ止めねばならない。
21世紀は、『少子化』『人口減』に続き、まさに挑戦的難問時代の幕開けに思えるのである。

うんざり『基金条例』

千葉県議会健康福祉常任委員会における健康福祉部長の説明をみてほしい。
これはあくまで一つの例示であり、他の7つの常任委員会の部長説明も同じものと思っていただいてよい。
例えばこんな感じである。
「次に、議案第48号千葉県子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金事業の制定については、平成22年度の国の補正予算において創設された子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金を活用し、市町村が実施する子宮頸がん等の予防接種の促進を図る基金を創設するために条例を制定するものです。」
「次に、議案第56号千葉県妊婦健康診査支援基金条例の一部を改正する条例の制定については、平成20年度に千葉県妊婦健康診査支援基金条例を制定し、事業を実施しているところですが、今回、国の制度改正により、事業期限が1年延長されたことに伴い、規定を整備するものです。」
「次に、議案第57号千葉県××基金条例の一部を改正する条例の制定については・・・今回、国の制度改正により・・・」
「次に、議案第58号千葉県××基金条例の一部を改正する条例の制定については・・・今回、国の制度改正により・・」
このような国の制度改正による基金条例の改正ばかりなのである。
私は中身が悪いというつもりはない。ワクチン接種や妊婦健診の推進はわが党が主張してきたことであり、正しい政策だと思う。
問題は、国が都道府県に基金をつくらせて政策をやらせるものだから、国が制度改正をするたびに条例を改正することになる。なんでここまで国のコントロールが必要なのかということである。
地方分権を標榜する民主党の政権が、なぜ地方分権にこれほど反していることを行うのかなのである。
基金を造成させるとは、結局、補助金をまとめて渡すことに他ならない。補助金漬けの期間が延長するにすぎない。私は、県議会で「基金条例」の改正案が出てくるたびにうんざりするのである。