今朝の公明新聞1面に、スイス国際経営開発研究所(IMD)が発表した2010年国際競争力ランキングの表が掲載されていた。
それによれば、日本は27位であり、遠藤乙彦衆議院議員によれば1992年には日本は第1位だったという。
つまり18年かけて27位まで落ちた計算であり、1年ごとにきれいに1.5位ずつ順位を下げてきたことになる。
しかし、それにしても「欧米諸国だけでなく中国や韓国、タイよりも下位にある」というのは驚きでもあり、私の感覚とは相当かい離している。
それというのも、昨年秋に発表された世界経済フォーラムによる国際競争力ランキングでは10位から8位に上がったはずだからである。
そこで、IMDのランキングの内容についてネットで調べてみると、「経済の状況」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」という4つの大分類をして、そのうえに20の小分類を行い、各分類ごとにランキングをつけていく方式であることが分かった。
そして、日本が順位を下げてた一番の原因は「政府の効率性」であり、「それなら分かる」と思った次第である。
国際競争力が低いと言われた場合、わが国の場合直感的には農業分野というイメージがある。
少し経済に詳しい人なら、「わが国への直接投資が低い」とも思うだろう。
したがって、ランキングの内容を知らずに、ランキングの順位だけが一人歩きしてしまうと処方箋を誤ることになる。
まったくの偶然だとは思うが、同じ今朝の日経新聞の1面には、昨年の『海外直接投資の主な受け入れ国・地域』という表が掲載されており、わが国の項目は20億ドル・マイナス83.4%である。
アメリカ、中国に比べて異常な少なさ異常な落ち込みである。中国の場合は香港を加えて計算してみると、1636億ドル・14.2%増である。
フランス、ロシア、ドイツ、ブラジルのいずれも日本の10倍以上である。
われわれは外資に対する感覚、見方の劇的な変更・修正を迫られているのである。
国名 | 金額(億ドル) |
米国 | 1861(43.3%) |
中国 | 1010(6.3%) |
香港 | 626(29.2%) |
フランス | 574(▲3.7%) |
ロシア | 397(2.5%) |
ドイツ | 344(▲3.5%) |
ブラジル | 302(16.3%) |
日本 | 20(▲83.4%) |
UNCTAD調べ。1/18日本経済新聞より
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