2009年11月14日にオバマ大統領がサントリーホールで行った演説を読み返している。
問題の個所は、
『The United States will also be engaging with the Trans-Pacific Partneship countries with the goal of shaping a regional agreement that will have broad-based membership and the hight standards worthy of a 21st century trade agreement.』
というくだりである。
朝日新聞の訳では
『米国はまた「環太平洋パートナーシップ」諸国とも、21世紀の貿易協定にふさわしい、広範な参加国と高い水準を備えた地域的合意を作るという目的で関与していくだろう。』となっている。
『the hight standards worthy of a 21st century trade agreement』に『will also be engaging』するというのであるが、ニュアンスがまるで分からない。
学生時代に英語を勉強してこなかったことが実にもどかしい。
昨日、菅第2次改造内閣が発足した。
内閣の支持率が危機的に急落している状況で、どうしたら支持率を上げることが出来るか一番考え抜いているのが菅総理自身であろう。
したがって、菅氏の行動、言動のすべてが支持率向上のためのものと考えてよい。
内閣改造も当然これが支持率を上げるためのベストメンバーと考え抜いた結果であろう。
そして、今回の改造内閣は『TPP参加』をめざす布陣だという。
一方のオバマ大統領は、すでに2009年の段階で広範な参加国と21世紀の貿易協定に相応しい高い水準の合意に関与すると演説している。
ここで言う『21世紀の貿易協定に相応しい高い水準』とは具体的にはどう考えても関税撤廃 である。
この演説は、オバマ大統領が初のアジア歴訪の際に、はじめて立ち寄ったわが国で行われた。
オバマ大統領には、日本に対する熱い期待はあっただろう。と同時に、日本が乗ってくる確率はそれほど高くないと見ていたのではないか。
では実際にはどうだったか?
この1年間において、参加不参加のメリット・デメリットを厳密に検証した節はまるで見当たらない。
したがって、わが国のTPP参加不参加について世論が沸騰するはずもない。
一方、オバマ演説が相当の激論の末になされたことは明白である。すなわち、わが国は米国よりもすでに3年は遅れていると見なければならない。
むしろ日本の方が先行していなければならないはずなのだが。
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