第一次産業はどうしたら良いのだろう?(第189回)

小学校に上がる前の幼い頃、年に1回だけ不二家のレストランに連れて行ってもらうのが大きな楽しみだった。
不二家のテーブルにつくと、子どもはミニカーの形のチョコレートをもらえるのだ。
これがうれしい。
ところが、チョコレートは食べたい、でも食べるとミニカーはぺらぺらの銀紙だけになってしまう。
これが悲しい。
世の中は不条理なものだと子どもながらに感じたものである。
2月28日の朝日新聞の和歌山版に『漁業者の年間所得、80万円アップを』という記事が出ていた。
和歌山県が水産業活性化プログラムをまとめ、その目標が220万円の漁業就業者一人当たりの年間所得を80万円アップさせて300万円に増加させることを目指すと言うのである。
漁業者の年間所得がわずか220万円! 県の振興策で300万円を目指す!
これほどさびしい話は無い。しかし、これが現実なのである。
仁坂知事の談話が載っていて「漁業は林業と並んで傷んでいる産業 ・・・」
これでは後継者がでてくるはずが無い。
安くておいしい魚を食べたい。しかし、食べてしまうとぺらぺらの漁業だけになってしまう。


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