後援会の収支決算(第234回)

今年も後援会収支決算の時期がやってきた。
私の後援会は基本的に会費収入がない。
時折、政治家が寄附を受けてはいけない企業・団体から受けてしまい、あわてて返却したという記事が報じられたりするが、私の場合その懸念はない。
その懸念はない一方で、当然のように慢性的な赤字である。
『収入ゼロ 支出ゼロ』という後援会もあるが、1年間あれば何がしかの活動はしているはずなので支出ゼロということは実際にはほとんどないだろう。
私の後援会も本年の活動に17万315円支出した。
ところが会費はゼロなので、この活動費は私個人が後援会に貸したことにする以外に捻出方法がない。
したがって、後援会から見ると私からの借入金17万1000円、支出17万315円となる。
毎年毎年、赤字であるからこうした作業が繰り返される。
つまり、年を追うごとに私の貸付金が膨らんでいき、後援会の借入金が同額だけ膨らんでいく。
ここで話が終われば、私個人の負担の苦しさが存在するだけで対外的には何も問題がない。
ところが、もう一つの制度が絡んでくるのである。
それは政治家の資産公開だ。
この制度は、基本的には資産が増えたことを報告するので、たとえば貸付金が増えると報告対象になる。
貸付先は公開されないので、先の後援会とのやり取りは、単純に藤井がどこかに何がしかの金額を貸し付けたという形で公開される。
つまり資産公開だけを見ると、あたかも私は資産が増えていてどこかに貸し付けるほど金を稼いだという形に見えるのである。
これは制度の何かがおかしいとしか思えない。
実態を何も示していないし、むしろ誤解を与える情報公開である。
議員になる前には、こんな事に気付くはずもなかった。
こういうことを知って議員の資産公開を見てみると、また違った側面が見えるのではないだろうか?


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