ブラックベリー日本撤退

2月8日の日経新聞に『ブラックベリー日本撤退』という大きな見出しが目に止まり、思わず「うーん」と唸ってしまいました。
NTTドコモが法人向けにスマートフォン「ブラックベリー」を取り扱ったのは2006年9月のことでした。そして、その2年後の2008年8月には個人向けの端末販売を始めました。
私は、知人から日本で不便なことの一つは『ブラックベリーが使えないこと』と言われていましたので、2006年12月7日に千葉県議会で次のような発言をしています。

『まず、観光振興について、特に外国人観光客を県内に呼び込むための施策についてお伺いいたします。
 来日する外国人観光客あるいは外国人ビジネスマンの不満として、よく耳にすることが3つございます。
 一番よく聞きますのは、ブラックベリーという多機能携帯電話の端末が、何で日本では使えないのかという不満であります。このブラックベリーは、私も残念ながらまだ使ったことがありませんが、何でも世界60カ国で非常によく使われている、世界のビジネスマンの必携品の一つとなっているそうであります。』

この発言から7年も経たないうちにブラックベリーが撤退。理由は、言うまでもなく『iPhone』の登場です。
2012年4月~9月のスマホの国内出荷台数は1400万台。うちブラックベリーは数万台とのことです。
これほど技術やデザインの嗜好、ブームの展開といった時代の流れが速いと企業経営は至難のことです。しかも一つや二つの国ではなく、日本や欧米はもちろん世界中があっという間に一つの方向に怒涛のごとく突き進んでしまうのですから経営者は息抜きもできないことでしょう。
その一方で、人口も面積も小さく、かつ資源もないヨーロッパの国々が高いGDPを保持している状況を見ると、これまで優位と思われていた条件とは違う部分で競争が行われているように思います。
そういう眼でヨーロッパの地図を眺めていると、日本には大きなチャンスがいくらでもあると元気づけられます。 


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