「羽生 81期達成」を称える

今日のすべての朝刊が「羽生 81期達成」と将棋の羽生善治氏の合計81タイトル保持を報じています。
私は、将棋はへぼですが、大の羽生ファンです。それは彼の一言にノックアウトされたからです。
30年も前のことですが、カーラジオからたまたま羽生氏のインタビューが流れていて、そのなかでこう言ったのです。
「今の定跡は、10年後の定跡ではありえない」
度肝を抜かれました。この時、私は夜の新松戸・夾竹桃通りを車で走っていました。もう30年も前のことなのにあの時の車からの情景をしっかりと覚えています。この若者のすえ恐ろしさにいたく感動しました。
当時のプロの将棋界は居飛車全盛時代です。田中寅彦8段を中心に居飛車穴熊という戦法が幅を利かせ振り飛車が勝てないのです。
不利な振り飛車党は、大山15世名人を別格にすると森安8段、伊藤果6段くらいしかいませんでした。
羽生氏の台詞を聴いたときに、「振り飛車全盛時代が来るのだろうか?」と思ったのでした。
ところがその後、藤井猛9段が彗星のごとく現れ、振り飛車が勝ちだします。いつしか彼の戦法は「藤井システム」と呼ばれるようになりました。まさかと思っていた「定跡の大転換」が現実のものとなったのです。
2012年の今、おそらく羽生氏は今でも「今の定跡は10年後の定跡ではありえない」と思っていることでしょう。
パラダイムを変えることの難しさ、固定観念を打ち破ることの難しさは今さら言うまでもありません。
それができるからこそ羽生氏は81期もタイトルを保持できたのでしょう。まさに「名人に定跡なし」です。惜しみない拍手を送るだけではなく、私も常に意識の殻を破っていかねばと思います。
さて、現在の将棋連盟会長は米長邦雄氏です。米長会長が悲願の名人位を取ることができたのは、自分の子どものような世代の棋士たちからも将棋を教えてもらったからだという話があります。
これもすごい話で、有名な米長道場には羽生氏をはじめ若手棋士が毎日のように集い米長氏はその中で教えるのではなく教えてもらったのだと言います。
謙虚だからこそ成長できる証と言えます。この謙虚さも学んでいかねばと思います。


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