かげろへる2大政党制(第388回)

少々古臭くなった話ではあるが、2005年9月の衆議院総選挙において、自民党は83人という大量の新人候補を当選させた。
いわゆる小泉チルドレンである。
ところが2009年8月の政権交代選挙を経て、小選挙区で再び当選してきたチルドレンはたったの3人だった。
稲田朋美(福井1区)、赤沢亮正(鳥取2区)、小里泰弘(鹿児島4区)である。
このうち赤沢氏は祖父が自治大臣、小里氏も父親が総務庁長官など幾つかの大臣だったので、いわゆる「地盤」「看板」などがもともとあった。
そういう意味では、いわゆる実力(?)で勝ち残ったのは稲田氏一人だったとも言える。
83人が一気に一人とは慄然とする結果である。
その一方で、民主党の新人議員が143名も誕生した。これまた異常な人数である。
小泉旋風のときは自民党が圧勝、それがそれほどの年月を経たわけでもないのに今度は民主党が圧勝。
こういう極端から極端への流れをみると、日本という国はつくづく2大政党制になじまないのだと思う。
V9時代の巨人・阪神戦において、どんなに負けようが熱狂的に声援を送る阪神ファンには脱帽ものであった。
つまり負けようが、勝とうが、根強いファンがいてこそのプロ野球なのだと思う。
してみると、根強い支持者が存在しない政党による2大政党制が成り立つとはとてもとても思えないのである。


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