今朝の朝日新聞に興味深い記事があった。
事業仕分け第3弾の地方交付税見直しでのやり取りである。
仕分け人が指摘する。 「巨額の赤字について、自治体側は自分たちの負担だと思っていない。」
実は、これは一応正しい意見である。
なぜなら千葉県が県税収入を上げようと努力すればするほど地方交付税が減らされてしまう制度なので努力しようという気が失せてしまうのである。
その一方で、国は県に相談することなく勝手に施策を決めて県に押し付けてくるので、それを自分たちの負担だと思えと言われても無理である。
したがって、仕分け人の指摘は正しいのだが、なぜ国は自分の負担と思わなくてよいのか?というのが自治体側の本音である。
仕分け人の指摘に、今度は財務省が加勢をする。
「交付税総額そのものが自治体が必要な経費よりも3兆円も多い」
この試算に対してすべての自治体は怒るだろう。
一つ一つの事業の補助金など実際にかかる費用よりも必ず少なく計上しているのは誰なのだという怒りである。
できもしない予算計上をしているのは財務省ではないかと言うのが自治体の本音である。
今度は、総務省の政務官が仕分け人や財務省に反論する。
「日本の財政全体の問題であり、交付税だけが悪いという話ではない。現場を知らなすぎる」
全国の自治体が拍手を送る発言である。
そう、まったく現場を知らなすぎる。
では、総務省政務官の言うとおり財務省の役人に現場を知ってもらったらどうだろうか?
具体的には、都道府県や市町村の部長職や課長職に財務省の役人を出向させてはどうだろうか?
もちろん、総務省は猛反対するだろう。
自分たちの出先ポストが奪われてはたまらない。
つまり総務省政務官発言はヤブヘビ発言だった?
実態はどっちもどっちの事業仕分けなのである。
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