日別アーカイブ: 2015年7月16日

真価問われるインフレターゲット

今朝の日経新聞の『日銀強気 消えぬリスク』は興味深い記事でした。
その理由は『日銀は15日開いた金融政策決定会合で(略)物価上昇率の見通しを小幅に下方修正した』との点です。
日銀は2013年4月に「量的・質的金融緩和」を導入し、消費者物価を前年比上昇率2%にすることを目標にして、マネタリーベースが、年間60兆から70兆円に相当するペースで増加するように金融市場調節を行うとしました。
これによって、流通するお金は2012年末の138兆円から、2014年末には270兆円へと約2倍になります。しかも、昨年10月にはそれをさらに上乗せして、年間80兆円ペースで増加させるとしました。
一方、7月11日付の日経新聞のコラム大機小機では「魔笛」氏が、『日銀がインフレ目標を掲げても、企業は簡単に値上げなどしない。物が売れないときに他社より先に値上げすれば、シェアを失うからだ』と私が学んできた従来理論通りの指摘をしています。
インフレターゲット理論が正しいのか、従来理論が正しいのか、徹底検証をしなければならないと思います。

県がんセンター改善策、道半ば

今日の朝刊各紙は、県立がんセンターの第三者検証委員会による改善策を報じました。
その内容は、『高度な手術の導入について協議する「未実証医療審査委員会」を全国で初めて立ち上げる』『腹腔鏡下手術は、すべての映像を3カ月間保管』(千葉日報)などとされています。
昨日も触れましたが、すでに9年前から予算委員会で、私は公立病院においてはすべての手術のビデオ撮影が必要と訴えていました。
しかし、「全例を記録する体制とするためには設備の整備も必要」という答弁で「検討する」にとどまっていました。
今回の改善策では、腹腔鏡下手術に限って映像を記録保管をするとのことですので、私の主張がようやく半歩実現したことになります。
しかし、すでに当時とは違い記録媒体もビデオですらなく、安価な大容量メモリがあるのですから改めてすべての手術の映像記録の保管を求めたいと思います。
私は、中途半端な改善策であってはならないと思うのです。