日別アーカイブ: 2008年4月14日

稲作経営の難しさ(第193回)

現在、公明党千葉県本部は稲作農家に対するアンケート調査の最終分析に入っている。
私は直接タッチしていないので、先日、分析について私なりの意見を述べさせていただいたところである。
さてアンケート調査はともかくとして、稲作農業について農業政策を考えると正直なところ頭をかかえてしまう。
まず、われわれ日本人がどれだけ米を消費するかを真剣に考えなければならない。
かつては一人当たり120キロだった米の消費量は今ではおそらく60キロを切っているのではないか?
そして、さらに今後もじりじりと減り続けることは間違いない。
それは我が家の子どもたちを見ていればよく分かる。
信じられないくらいご飯を食べないのである。子どもらが食べるご飯と言えばほとんど寿司とおにぎりだけなのである。
しかもそれに加えて、少子高齢化と人口減による影響がある。
微かな希望の光は、さらなるバリエーションを考えればおにぎりが有望かもしれないと言う感じくらいだろうか。
稲作農家もこのコメ消費量の減少を所与のものと捉えなければならない。
また、現在の農業政策は大規模化に向かって突き進んでいる。
では、一人当たり何ヘクタールの経営になれば国際競争力がつくのだろうか? これはぜひ専門家に聞きたい点だ。
50ヘクタール?まさか100ヘクタール?それが可能なのだろうか?
そういったことを考えていくと、わが千葉県農業は野菜を中心にした素材そのものの勝負だけではなく、加工品に比重を置いた販売戦略が不可欠である。
いずれにせよ、農業問題はまさに全国民的な問題である。
生産者と行政だけではなくもっともっと消費者に議論に加わってもらわねばならない。