日別アーカイブ: 2008年4月4日

日本のスーパーレディー逝く(第190回)

中西珠子さんのお通夜に参列した。
中西さんはILOで活躍したのち、公明党国民会議のお一人として参議院議員になられた。
ちょうど私が参議院議員の秘書だった時代と重なる。
親しくお話をする機会はなかったが、お人柄の良さはよくわかった。
そして何よりも女性の地位向上に徹底して取組まれていた。
男女共同参画の礎を築いたのは間違いなく中西さんであるし、一緒に戦えた参議院公明党の誇りでもある。
我が家の第一子が誕生したのは昭和60年のことだ。
私は松戸市内の病院から生まれたばかりの長女を抱いて帰った。
いつしか粉雪が舞い始めていた。
私は腕の中の赤ん坊を見ながら「この子が社会人になる頃には日本の社会は男女同権が実現しているのだろうな」と思った。
ところが、この子が大学を卒業する本年(2008年)にして、この国の男女同権が遅々として進んでいないことに愕然とする。
中西さんのお通夜の席上、お孫さんがこういう話をしていた。
「『女の子が社会で活躍するためには資格を取りなさい。』そう、おばあちゃんに言われました。おばあちゃんに励まされて公認会計士の資格を取ることができました。」
資格を取ることは素晴らしいことではあるけれども、たとえ資格がなくとも女性が男性なみに活躍できるようにならなければ、日本の未来は暗いのである。