私は小学校5、6年の頃からテレビをあまり見なくなった。
正確に言うと見ていたのは唯一、タイムトンネルだけだった。
中学、高校はテレビのないところに下宿していたので、見たといえるのは『木枯らし紋次郎』とNHKの『天と地と』だけだった。
その後もテレビを見る時間がなく、『おしん』も『北の国から』も一度も見ていない。
その私にして、夕飯時の子どもたちのテレビをやめさせることができなかった。
せめて一家団欒の夕餉くらいはテレビを消し、家族の会話の中で食事をしたかったと思う。
何が難しかったかと言うと、まず家族団らんが至難である。
私自身が帰って来れないし、そもそも家で食事ができるかどうか・・・・
子どもらも中学、高校ともなってしまうと部活などで帰宅も遅くなる。
日本の7割の家族はテレビを見ながら食事をするという。そしてそれは他の国ではせいぜい3割なのだという。
これはやはり国のありよう、国民生活のありようがおかしいのだと多くの人が感じなければならないのではないか。
テレビをつけていながら、そのうえさらに箸を投げ出してDSをぴこぴこいじくっている子どもの姿は異常を通り越して怖いとさえ思うのである。
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