防災」カテゴリーアーカイブ

台風の季節

先日、太平洋岸に台風が接近し、仲村県民運動局長から注意喚起のメールが発信されました。
台風上陸はまだ先でしょうが、注意は必要です。
一昨年の9月10日、常総市三坂町で鬼怒川の堤防が決壊しました。
これにより、市の3分の1が浸水し、市役所も孤立してしまいました。
ここで重要なのは、この豪雨をもたらした台風18号は関東には上陸していないという一点です。
9日に東海地方に上陸し、その日の夜には日本海に抜けて温帯低気圧になっているのです。
にもかかわらず、「関東・東北豪雨」なのです。
当時の私は「小貝川が危ない」と思いました。
それは、1981年8月に小貝川の堤防が決壊し龍ヶ崎や取手が浸水したからです。
小貝川は東側を流れていますから、市民の皆さんに水は東から来るものという思い込みがあっても仕方がありません。
ところが、水は西側の鬼怒川から来ました。こんなに所にも災害避難の教訓があるように思います。
台風シーズンの到来に際し、備えを怠らぬよう戒めてまいります。

諦めから本気へ

高知県黒潮町に注目しています。
同町は30メートルの津波が想定されることから、有難くない形で一躍有名になりました。
しかもその津波は、短時間のうちに押し寄せるというのですから、当初はあきらめにも似た気持ちになったもの理解できます。
しかし、ここから黒潮町の挑戦が始まります。
168の避難場所、295の避難路の整備箇所を見直したと言います。
また、世帯別の津波避難行動記入シートを作り、戸別避難カルテを作成しました。
このカルテを4600枚収集する予定で、カルテに基づいて世帯ごとの避難課題を抽出します。
町は町で、全職員約200人を町内14の消防団区に振り分け、自主防災組織と共に防災訓練を実施しています。
そもそも30メートルもの津波が来るとなれば、ハード対策は不可能です。「避難」というソフトで対応するしかありません。
本来であれば、黒潮町のような取り組みを全国各地で行わなければればならないと思います。
私も一度、彼我の取組みの違いを視察したいと思っています。

危険な外来生物の侵入

本日、環境省は千葉県柏市において「アカカミアリ」が確認されたと報道発表しました。
発見されたのは100匹ほどの死骸で、コンテナに付着していました。
このコンテナは、台湾から5月24日に東京港青海コンテナふ頭へ届きました。
30日に柏市内の倉庫へ搬入され、このときに物流業者が発見しました。
6月1日に輸入業者が検査会社へ異物検査依頼、6日にトフシアリ属のアリであると輸入業者へ報告。
7日に柏市へ、千葉県生物多様性センターへ、関東地方環境事務所へ連絡があがり、翌8日に粘着トラップやベイト剤を設置。
幸い、現在まで疑わしいアリは発見されていません。
刺された場合は激しい痛みがあり、水疱状に腫れるそうです。場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともありますので速やかに医療機関に受診してください。
空や海に開かれている千葉県には、こうした危険性もあります。関係者各位に敬意を表しますともに、対処に万全を期すようよろしくお願いいたします。

津波から県民の命を守れ

今朝の日経新聞は『地震 海底の動きで解明』と、海上のブイを使って海底の動きを調べる実証実験の成功を報じています。先行する和歌山県沖での方式です。
これまでは船による測定でしたので、年に1、2度しかデータ収集ができませんでしたが、ブイであれば常時監視ができます。
一方、千葉県沖は海底ケーブルによる監視で方式が異なります。
4年前の2014年8月に、敷設した防災科学技術研究所(つくば市)を訪ね、従来よりも10分早く津波情報を出せることなどを確認しました。
そして、このたび平成30年度予算案に『千葉県津波浸水予測システム整備事業』が盛り込まれました。
海底ケーブルの地震・津波計の観測データを専用回線で受信し、県が詳細な津波情報を市町村へ配信する事業です。
平成32年度には九十九里・外房沿岸地域に配信が開始される予定です。
県民の安全安心が、また大きく前進します。

続く火山活動

今日の公明新聞コラムは鎌田浩毅先生の火山の話でした。
『巨大地震によって日本列島は東西方向へ5mも引き伸ばされた。(略)それを解消しようとして今後数十年にわたり噴火と直下地震が頻発する』とのことです。
確かに、今年に入ってからも草津白根、蔵王、霧島が噴火。昨日は新燃岳が135日ぶりに噴火しました。
千葉県に火山はありませんが、赤城や袈裟丸、男体山などは100キロほどのところにあります。また、仮にプレートとひずみ解消に関係があるとすると、プレートの速度は年間2センチほどですので5m移動するのに250年かかる計算になります。実際にはそこまでかかることはないでしょうが。
いずれにしても、そうしたことをいたずらに恐れていても仕方がありません。しかし、備えと協議はしっかりとしておきたいものです。