今年の夏は、足立区が発端となり、高齢者の所在不明問題が大きくクローズアップされました。
かねてより民生児童委員さんの間では、「なかなか会えない高齢者がいる。なかなか高齢者に会わせてくれない家族がいる」と言われておりましたが、民生委員のなり手が不足していることに加え、民生委員の高齢化という問題もあり、手が届かないという現実がありました。
9月10日に、法務省は、電子化された戸籍を中心に全国4743万のケースを調べたところ、現住所が把握できなかった100歳以上の高齢者が23万4354人いたと発表しました。
この23万4354人の戸籍には転入先が書かれる付票がついておらず、このうち120歳以上が7118人、150歳以上が884人もいたとのことでありました。
私が、インターネットで調べたところでは、千葉県内で年金受給者の生活実態を調べているという方の発言として
「以前、3か月前に伺ったときにかなり衰弱していた90代後半の男性がいて、再び伺ったら不在。家族に聞いたら『突然、行き先も告げずに旅に出てしまった』と言われた」というものがありました。
事実確認はできませんでしたので、本当かどうかはわかりませんが、厚労省も110歳以上について年金受給者の本人確認を強化するとしたところです。
さて、この高齢者の所在不明問題を受けて、8月13日に厚生労働省 社会・援護局地域福祉課長名で「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画の策定及び見直しについて」という技術的助言が出されました。
その中に『市町村地域福祉計画については、平成22年3月31日現在で約51%の市町村が策定を終えていない状況にある』
『都道府県地域福祉支援計画については、平成22年3月31日現在で10の都道府県が策定を終えていない状況にある』という記述があります。
では千葉県はどうなっているのでしょうか?
千葉県自体は地域福祉支援計画は策定済みですが、市町村の策定状況は全国平均を下回り40%の策定率です。
策定済みが、わが松戸市はじめ21市1町、今後の策定が予定されているのが8市2町です。
市においても策定のめどが立っていないのが7市あります。
まず身近な行政である市が本腰入れて、地域福祉に取り組めるよう県も最大限の努力をしなければなりません。
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