もう一つの『先送り』

3月11日の未曾有の大震災とそれに伴う巨大津波、放射性物質の大量拡散は、期せずして菅総理の延命要因となってしまいました。
総理退陣どころではないという国民の意識はその通りだと思います。
しかし、その一方で衆議院だけでも300人からいる民主党議員が何をしていたのかさっぱりわかりません。
具体例をあげましょう。
たとえば年金問題です。年金は地震があろうとなかろうと、改正すべきところがあれば改正しなければならない重大課題です。
民主党は2003年の衆議院選の時から厚生年金と国民年金の一元化を主張してきました。また、税を財源として7万円の「最低保障年金」の創設を訴えてきました。
もうすでに8年以上たち、政権を取ってから、震災の前からも何にも手をつけていません。これは一体どういうことでしょうか?
民主党が「ベストの案だ」と言っていた年金制度について、2010年2月の国会で「原案を示す」と答弁したのは、鳩山内閣時代の菅財務相です。
その菅さんが総理になり、まったく何もしないうちに1年以上たってしまい、その後の3月11日に大震災が起こったのです。
おそらく多分、野田さんもこのまま最後まで頬被りすることと思います。
そうなれば、いくら民主党とは言え、まさか、次のマニフェストにも「すべての年金を一元化し、最低保障年金を創設します」と主張するほど恥知らずではないでしょう。
民主党政権は、菅さんの総理延命だけではなく、本当は実現できないマニフェストについても、その理由として今回の大震災を利用しているように見えてならないのです。


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