富山県警山岳救助隊の遭難(第502回)

「ふじいの独り言」第502回
ときどき冬山に登る私こそ、この問題について書かねばならないと思う。
山岳救助隊も各県それぞれあるが、何と言っても実力ナンバー1は富山県警である。
他の追随を許さない強力な組織である。
それでも剣岳北方の遭難場所が報じられたときの私の率直な感想はあんな難しいところで訓練をしているのか!という驚きだった。
そして、そうでなければあれほどの技術水準は保てないだろうとも思った。
私の未熟な経験でも室堂まで骨折者の救助作業に当たったことがある。
それは6月の出来事であったにもかかわらず、何と吹雪の中の搬出であった。
今回の遭難は2月である。普通の登山者では入山するのも困難の極みであろう。
したがって、冬季の剣周辺へ入山する登山者は相当の技量をもっていなくてはならない。
そのレベルの登山者が遭難した時に出動する救助隊は当然それ以上の力を保持していなければならない道理である。
だから、無雪期でさえ容易ではない所で救助訓練をせざるを得ないのである。
ニュースを見ていて胸が痛むのは遭難された隊員にも家族がいるだろうことだ。
任務とは言え、何と過酷な事故であることかと思う。
自分自身が冬山に登ることを棚にあげてこういうことを書いていることに複雑な思いがある。
私などは好きで勝手に登っていて、救助隊員は使命感で登っているのだ。
絶対に遭難しない、救助隊の手を煩わせないと厳重に自らを戒めるのみである。
遭難された隊員が一刻も早く救助され、再び元気に活躍できることを心から祈りたい。


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