専決処分の重さと軽さ

専決処分とは、議会の権限を首長が行使してしまうことを言います。議会が成立しないなどやむを得ない場合に限り認められています。
1月17日の各紙は、北総鉄道補助金をめぐる前白井市長の敗訴を報じました。
この問題は、北総鉄道運賃を値下げしてほしいという市民の声から起こっています。
鉄道は値下げを拒否していますので、前市長は値下げのための補助金の支出を提案しました。ところが、その賛否で議会が二分して流会となってしまったのです。
そこで、前市長は、議会が開けないのならと補助金支出の専決処分をしました。
これに対し、1月15日の最高裁判決は「専決処分は、市民が望むことであっても軽々しく行ってはならない。災害など議会の議決を得るのが不可能と認められない限り、議決を得る努力をせよ」という内容でした。
前市長個人が賠償責任を負うことには同情を禁じ得ませんが、特に行政はこの判決をしっかりと受け止めねばならないと思います。


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