地上の盛土、地中の盛土

今朝の読売新聞一面トップ記事は『震災液状化9700地点』という初の全国調査結果でした。それによれば、全体の9割以上が関東地方で発生していました。
茨城大学名誉教授の楡井久先生の受け売りですが、1987年の千葉県東方沖地震で神崎町小松飛び地で馬蹄型の噴砂孔配列が見られたと言います。
また、1993年の北海道南西沖地震の際、長万部町中の沢小学校で地波現象が見られたと言います。
前者は、砂の採取地だったのを残土処分埋立地にした場所で埋立地の形状が馬蹄型でした。
後者は、砂鉄採取場だった場所で、その埋立地の形態によって地波現象の形態が支配されていました。
このことから、東日本大震災による東京湾岸や我孫子市布施などでの液状化現象が、埋め立て以前の土地形状に依存していることが推察されます。
すると、盛土が地震によって大きな被害を受けるのと同様に、埋め立てという、言わば地中における盛土も地震に脆弱なのだという仮説が成り立ちます。
現在、千葉西高校でボーリングが行われるなど分析が進められていますが、液状化メカニズムの謎が一つでも多く解明されるよう期待するものです。


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