借金の裏返し(第204回)

前回、国内の借金の本質は格差拡大だということを書いた。
それと同時に、実はわが国は米国に対して一大債権国家であることも自覚しておかねばならない。
つまり国内的には債務国家・対外的には債権国家なのである。
3月3日のロイターによれば、日本が保有している米財務省証券は5812億ドルで世界第一位。次いで中国が4776億ドル、英国が1423億ドルだという。
そしてこれらの合計、すなわちアメリカ人以外の米財務省証券保有額は全世界で2兆3534億ドルなのである。
この莫大な債務をちゃんと返せるのであろうか。まさか基軸通貨であるから刷ればよいというものではあるまい。
アメリカから見ればドル安になればなるほど返済は楽である。
ところが、ドル安はイコール円高ということなので、日本としては円安を維持するためにドルを買おうとなる。
これが為替介入だ。(※実は私は為替介入が実施された場合、誰が一番儲けたかの公表をマスメディアに密かに期待している)
日本がドルを買えば米財務省証券はより一層発行されることになる。すなわち米国の借金が増える。
一方、日本も(国内マーケットで)借金をしてドルを買うのであるから、こちらも借金が増える。
どちらにしても日米両国の債務は増える一方なのである!
仮に日米が破綻したら・・・・これは私にはどういう事態になるのか想像がつかない。しかし、絶対に無いとも言えない?
どなたか教えていただければ幸いである。
少なくとも世界が「思いやり予算」ならぬ「思いやり債権放棄」にしてくれるとか。


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