浅間山の噴火はレベル3が継続している。
日本列島に住む者の常識として、われわれは火山の噴火にも立ち会うだろうし、やがて深刻な地震にも立ち会うだろう覚悟している。
私たちの住む南関東と言う地域に絞ってみても、この300年の間に1703年の元禄地震、1923年の関東大震災とマグニチュード8クラスの巨大地震に2度も襲われている。
これがマグニチュード6クラス以上となればそれこそ数え切れない。
文部科学省地震調査研究推進本部が本年1月1日に発表した最新の「海溝型地震の長期評価」によれば、30年以内にマグニチュード7.5前後の地震が宮城県沖で発生する確率は99%であり、三陸沖では90%である。
マグニチュード6.8程度という括りで見ると茨城県沖で発生する確率は90%である。
列島に住む者はある意味で地震や噴火に慣れっこになってしまっているのかもしれないが、もしそうした事態に立ち会ったときに誰しもが「とうとう来たか!」と思う程度に覚悟はしている。
これが特にヨーロッパの人々と決定的に異なるメンタリティーである。
したがって、温暖化対策も重要なのだが、それに数兆円もの予算をかけるのであれば、近い将来確実に襲ってくる地震対策に使うことが「選択と順位」というものだろう。
地震が陸側ではなく海側で起ればさらに津波という脅威もある。
わが千葉県の外房は地形的にもなかなか逃げ場がない。
地震による被害想定はあまりにも多くの犠牲者をはじき出している。
そうしたさまざまな災害がある中で二酸化炭素の削減ははたして優先順位が高いものなのか低いものなのか。
ましてや排出権の売買によって莫大な金が負け組みから勝ち組へ巻き上げられるという仕組みはまるでゲームの世界のようだ。
しかも地球全体の二酸化炭素の排出量はまるで変らないのだから、悪い冗談のように思えてならない。
優先順位を決めるキーワードはやはり守るべき『生命』と『財産』だろうと思うのである。
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