BSE全頭検査をどう考えるか

3月31日の日本農業新聞の1面トップ記事は、BSE全頭検査問題でした。『足並み乱れに危機感』と言う見出しで現場からの報告記事となっています。
『牛海綿状脳症(BSE)対策として全国一律で行っている全頭検査の見直しで、都道府県の足並みが乱れることに肉牛農家や流通業者が危機感を募らせている』と報じています。
厚生労働省は、4月1日から全頭検査の対象を牛の月齢20か月超から30か月超に引き上げました。これを機に30か月超に引き上げる自治体が出てくるのではないかというわけです。
私は、すでに昨年12月議会でこの問題を取り上げています。
たとえ厚生労働省が30か月超に検査対象を引き上げたとしても、千葉県はこれまで通り20か月超の検査を維持すべきと言う主張でした。
理由は単純明快です。30か月以下の牛でのBSE発症がみられるからです。
わが国ではこれまで36頭の牛にBSEが発症しています。そのうち2頭が月齢30か月以下なのです。
複雑な流通経路の現代社会において、消費者が自己責任で安全性を確認することは不可能です。やはり行政が安全性を担保する以外にないというのが私の考えです。
これに対し、坂本副知事の答弁は「県民の意見を聞くとともに、他自治体の対応状況を注視しながら検討していく」と言うものでしたが、このほど私の主張通り20か月超の全頭検査を継続することになりました。
ちなみに、厚生労働省は検査対象の見直しによって、補助金の減額はしないとしていますが、仮に補助が打ち切られた場合には県の出費は270万円ほどになるとのことです。


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