想像力を刺激される話

これから書く内容は答えのない話です。もし、思わせぶりに受け止める方がいらっしゃればご容赦ください。

今日の日経新聞文化面のコラムは、このほど直木賞を受賞された安倍龍太郎氏のその名もズバリ『直木賞を待つ』でした。
私は、残念ながら氏の受賞作『等伯』は読んでいません。しかし、読んでいないからこそ、このコラムには強烈に想像力を刺激されました。
それは、氏のこういう文章です。
『等伯の苦難に満ちた生涯、それでも絵を描きつづけた情念、そして肉親の死や世上の矛盾すべて昇華する松林図の境地。そこに達する姿をどう描けばいいか、苦心と苦悩の日々がつづいた。それを無事に切り抜けられたのは、法華経の研究家である植木雅俊さんの助言があったからだ。』

この文章を読めば、誰もが植木さんの助言とは何か?気になって仕方がないでしょう。ということで、この助言とはいかなる内容だったか?ということに想像力をいたく刺激されたのです。
ヒントは「法華経の研究家」ですから、法華経の内容にかかわることであることは間違いありません。
ところが、こうした研究と言うのは「資料が乏しい」の正反対で「資料が膨大すぎ」て何が何やら訳が分からないのです。
私としては自分なりの答えは思いついています。それでも「あれ」なのか、「これ」なのか、はたまた「それ」なのか、好奇心はどんどん膨らむ一方です。
小説を読むという時間の使い方は、今の私にとってはあまりに贅沢すぎます。読まねばならない資料が、机にもテーブルにもうず高く積まれていて収拾がつかなくなりそうです。
安倍氏の『等伯』には、きっと『助言の内容』がほぼ分かるように書かれているのでしょう。今となっては遅きに失しましたが今日の日経新聞文化面を読まねばよかったと思い始めています。
このブログを読んだ人にも同じ気持ちにさせてしまったでしょうか?


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