インフラのない町(第336回)

昨年、八ツ場ダムを視察したことは本ホームページに以前に書いた。
ダム周辺を視て回りながら何となく違和感があったのだが、その理由が分らない。
この違和感は、かつて川原湯を訪れたときも、またこの地を通過したときも何となく感じていた。
その理由がようやく分ったのは、恥ずかしながらつい最近のことである。
要するにインフラがないのである。
それは当たり前のことだ。なにしろダムに沈む町なのだから。
だから、この町は道路と住宅地だけが真新しくて『その他』はない。
ところがここへきて、いきなりダムが造られないことになるという。
すると、本日この時点からインフラの整備をする以外にない。それも大急ぎで。
学校はどうなるのだろう?幼稚園は?保育所は?
老人保健施設は?グループホームは?特別養護老人ホームは?
支所(行政)は?集会場は?買い物は?病院は?仕事は?
何十年という遅れを取り戻すのは容易なことではない。
しかも、これまでのように千葉県を含む首都圏の各自治体は負担金を払う理由がない。
むしろこれまで払った私たちの負担金を国から返してもらわねばならないのである。
地域住民の個々の生活再建とは別に、一体どのくらいの税金投入をするのか、空恐ろしい気がする。
このほど、政府は来年度予算の規模を示した。税収以上に借金をするのだという。
しかし、八ツ場ダム周辺のインフラだけを見ても補正予算で対応できる規模ではないだろう。
この点の民主党政府の説明責任もどこかに行ってしまっている。


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