小沢氏の慧眼(第390回)

小学生のころ、NHKの各党代表の討論会を見ていた時のことである。
自民党の誰だかの「我々は政権担当能力がある、他党にはない」という発言に対して、公明党の誰だかが「自民党こそ政権担当経験はあっても政権担当能力が無い。わが党は経験はなくとも能力はある。」と切り返していたことを覚えている。
もう一つ思い出すのは、2007年11月4日の民主党内の一連の出来事だ。
当時の小沢一郎氏の民主党代表辞任騒動はいまだにわからない。
時系列的に追っていけば以下のようになる。
10月30日 第1回の福田小沢党首会談。
11月 2日 第2回の福田小沢党首会談。
※小沢氏が民主党役員会で自民党との大連立を提案。民主党役員会が強く反発。
11月 4日 小沢氏が民主党代表の辞任表明。
11月 5日 民主党役員会は小沢氏の辞表不受理。慰留を決定。
11月 6日 民主党役員会は小沢氏の続投決定。
11月 7日 小沢氏が代表続投を表明。「恥をさらすようだが、もう一度頑張りたい」
さて、これら一連の流れの中でいちばん興味深かったことは11月4日の小沢発言だ。
辞任表明の際、小沢氏は「民主党には政権担当能力がない」 と発言したと伝えられることである。
小沢氏が本当にこのような発言をしたのかどうかはわからない。
発言の事実は分からないが、発言内容は正鵠を射ていた。
その後の鳩山内閣の迷走ぶりも菅内閣での「議論なき消費税10%発言」もそれを証明してくれている。
その意味では、この一連の出来事は何がどうなっていたのかあまりよくわからなかったが、小沢氏が慧眼であることだけはわかった辞任騒動だった。


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