新市長の50日間(第400回)

私の手元に「広報まつど」7月15日号がある。
6月13日の市長選で当選した本郷谷新市長の就任あいさつが掲載されている。
そこにはこう書かれている。
『私は「55のマニフェスト」を掲げて戦ってきました。そして、その約束を実行するのが私の使命です。
その一つが、松戸市立病院の紙敷への移転計画を中止し、現地での建て替えを推進することです。
(中略)しかし、すでに反対行動を起こしている人がいると聞いています。この問題は政治的に決着がついております。具体的な案を早急に策定し、実行に移して行きたいと思っています。』
移転中止は政治的に決着がついているのでガタガタ言うな!という発言である。
私の手元に「広報まつど」9月1日号がある。
初めての議会での新市長の所信表明が掲載されている。
そこにはこう書かれている。
『私が掲げたマニフェストへの取り組みのうち、主なものを順次ご説明します。
一つ目は、市立病院の紙敷への移転中止です。市立病院については、現地での建て替えについて、技術的・専門的検討を早急に行い、検証経過を広報やインターネットで公開していきます。』
就任挨拶では「移転は決着済みで議論の余地はない」という趣旨の強気な発言だったが、それから2カ月も経たないうちに議会では「現地建て替えができるかどうか技術的・専門的検討を行う」というのである。
しかし、そんなことはこれまで議会ではさんざん議論してきたことではなかったか?
その議論を本郷谷市長は百も承知ではなかったのか?
だからこそ、立候補する前の本郷谷市議会議員は、紙敷の土地買収の議案に賛成したのではなかったのか?
数々の疑問がわく。
ちなみに、この「広報まつど」9月1日号の本郷谷市長の所信表明の次ページ(2ページ)の冒頭には、『学校選択制のご案内』のお知らせが掲載されている。
松戸市では、かねてより入学する小中学校が選べることになっている。
この、とうの昔から実施している松戸市の施策「学校選択制」について、本郷谷氏は『55のマニフェスト』の中で『学校選択制を導入を実現します』と掲げている。
本当にこの人は松戸市のことを考えているのだろうか?


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