つくされたのかTPP論議

民主党内で、「賛否両論併記のまま首相の判断にまかす」という流れが明確になってきています。
しかし、TPP論議はまだまだつくされていないというのが私の印象です。
TPP賛成派の方々の主張を注意深く聞くようにしていますが、正直なところ、今の私にはTPP参加がどれだけメリットがあるのかよくわかりません。
少なくとも、短期的にはメリットはほとんどないように思います。
週刊ダイヤモンド11月5日号のコラム『超整理日記(584)』によれば、『TPPによる輸出増加効果はたった0.4%』という刺激的な内容です。同コラムの野口悠紀雄氏の非常に説得力ある結論です。
それに対して、賛成派は『TPPによって輸出が増えるのだ』という論拠を示していないように思います。
もしかしたら、日本がこれまで営々と築き上げてきた既得権を壊してしまおうという意図なのかもしれません。
確かに、生半可なショックでは我が国の非効率分野のシステムを修正することは極めて難しいことでしょう。
しかし、第一に、だからと言ってメリットが見込めない国際協定を結ぶ必要はどこにもありません。
第二に、TPP参加によってどれだけ我が国の非効率分野が修正されるのか誰も示したことはありません。
第三に、経済が順調ではないこの段階において、自らが非効率分野の改革をできないとすれば、TPP参加による効果も怪しいと言わざるを得ないように思うのです。
やはり、徹底した議論をぶつける時間があまりにも短い、(わざと短くしている?)と言わざるを得ないのです。


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