月別アーカイブ: 6月 2018

地方が輝いていた時代

石川県出身のYさんから『金沢の気骨』(北國新聞社)を貸していただきました。
著者の山出保氏は元金沢市長。金沢の文化に対する誇り、地方自治に対する自負などがビンビン届く本でした。
この本を読んで、わが国の歴史の中で地方が輝いていた時代はいつだったろうと思いました。
戦国大名が守護大名にとって代わった時代、すなわち信長や信玄などにとっては、自分たちのことは自分たちで決めるのが当たり前だったはずです。
また、少なくとも平成の当初は「地方主権」へという流れがありました。
ところが、現実は大変厳しいもので、地方選挙の実施のたびに投票率は落ちていく一方です。
私たちが地方政治への関心を失っている時代に、地方が輝くはずもありません。
医療や介護、子育てや教育という、私たちの生活に密着した現場は「地方」であり、その課題解決の第一歩は地方から声を上げることです。
地方政治を共に考えることの重要性をさらにさらに訴えていかねばと猛省した一書でした。

ラスベガスからの絵葉書

ニューヨークの友人から絵葉書が届きました。
ビジネスでラスベガスに出張中とのこと。
私への個人的なものですが、少し紹介させていただきます。

『(毎年の商談会で)定点観測しているとギャンブルをカジノでやっている人の数が年々減ってきている。
オンライン・ギャンブルに客を獲られ、街の水揚げが落ちたせいか、それまで米国の他都市に比べ安目だったホテル代、レストランがインフレ率以上のペースで値上げしてきている。
ネバダ州の主要な財源であるギャンブル産業が傾くと所得税、法人税をゼロにしている州政府の税制を見直さざるを得ない。
税制メリットがなくなると個人や法人が州から逃げ出す可能性も出て来る。これもインターネット革命の副産物か。』

実は、この友人の昨年の手紙にもカジノから客足が落ちている事が指摘されていました。
カジノに限らず、あらゆるものが「場所」というものに囚われずに行われていく時代であることを再認識した次第です。