日別アーカイブ: 2008年2月12日

事業仕分けの気になる点(第175回)

事業仕分けは確かに参考になる。
私は、これまで『県』『市』『町』の事業仕分けを傍聴してきてつくづくそう感じた。
構想日本や事業仕分けにボランティアで参加している関係の方々に心から感謝申し上げたい。
評価者の鋭い指摘もさることながら、同じような施策でも自治体によってその手法は様々だと知るだけでも勉強になる。
さて、それはそれとしてやはり気になるところはある。
それは評価者の態度である。
なぜか評価者は、事業仕分けを受ける自治体職員より『偉い』のである。
評価者は、いかにも「教えてやっている」という態度で、まるで『お上』と『下々』というような感じなのである。
評価者にしてみれば、自治体職員も自信を持って自分たちの事業を語り、堂々と議論して欲しいと思っているのだろう。
しかし、相手が生まれて初めて事業仕分けなるものの俎上に載せられているのだということを理解してあげなければと思う。
ましてや、やり方に不慣れな自治体職員の言葉尻を捉えた揚げ足取りは時間の無駄である。
それがさほど気にならなかったのは都留市のケースで、やはり評価者のキャラクターなのだろうか?
この点をうまく解決していかないとせっかくの事業仕分けも普及しないのではないか、というのが私の感想である。
時間と経験を経て、評価者と評価を受ける側がお互いに正々堂々の議論ができるようになれば『お上』も『下々』もなくなるのだろうか?
しかし、検討したい事業だから俎上に載せるという事業仕分けの発想ではやはり議論がかみ合わないのでは?と思うのである。