防災」カテゴリーアーカイブ

わが町の標高

国土地理院が試験公開している『標高が分かるWeb地図』は非常に役に立ちます。
たとえば、私の都内の友人は消防署の隣に住んでいますが、彼の住所がマイナス1.9m。消防署はマイナス2.2mと表示されました。普通はまず分かりませんが、なるほどゼロメートル地帯なのだと気づかされます。
わが家は10.6mでした。北小金駅が18m、小金上総町や幸谷の台地部は24mほどですので、まさに窪地に住んでいます。
松戸市で最も高い常盤平では、たとえば常盤平駅は26.6m。これは小金原の殿内交差点も同じ標高です。逆に最も低いところは、と探してみると流山街道の主水大橋が1mとの表示でした。
水害は、標高だけではなく地形にも大きく影響されますので、標高が低く、かつ台地に囲まれた地域は要注意です。
防災の観点から、わが家のみならず周辺の標高を知っておくことは極めて大事なことは言うまでもありません。

千葉県の地盤沈下と天然ガス

「平成28年 千葉県における地盤沈下の概況について」の報告がありました。大地というのは、じっとしていないことがよく分かります。
大きな流れを見ると、2011年3・11を境に全県的に一段沈下をしています。その後、千葉・市原、君津、東葛地域が横ばいなのに対して、北総、九十九里地域で沈下が続いています。(平成28年で、2センチ以上・4センチ未満の沈下が見られたのが、北総で10.2平方km、九十九里で3平方km)
これらの原因には、人的要因ばかりではなく複雑な要素が絡み合っています。その一つが水溶性天然ガスです。
県議になりたての平成16年7月に、九十九里いわし博物館の爆発事故により臨時職員のお二人がお亡くなりになりました。現場付近の水田のあちらこちらで天然ガスがこぽこぽ湧きだしていました。その後、平成22年にも大多喜町の交番でも爆発事故がありました。
私は地盤沈下のデータに注意を払っていますが、同じ地域でも逆に隆起するところもあり、自然は一筋縄ではいきません。
安全安心の確保には終わりがないことをつくづくと思い知らされています。

夜間の雨の怖さ

これまで、「夜間の雨」についての知識が意外と知られていないことに何となく気づいていました。
昨日、防災専門家の講義を伺った際にもやはりこの点が気になったのでした。
森朗著「異常気象はなぜ増えたのか」には分かりやすく説明されています。
『集中豪雨は夜間に激しくなる傾向があります。夜になると、気温が下がって水蒸気が凝結しやすくなり、また雲の上端が冷えて地上との温度差が拡大するため、対流が激しくなって雨雲が発達しやすくなります。』
つまり、「昼間これだけ降ったのだから夜になれば小やみになるだろう」ということにはならないのです。
『平成20年8月末豪雨』の岡崎市で時間当たり152.5mmとの途方もない雨量を記録しましたが、これも深夜でした。
夜間の豪雨を考えれば、「避難は昼間のうちに」との徹底が住民を守るのにどれほど大事かが分かるのです。

糸魚川火災のこと

20171115糸魚川火災 (2)2016年12月22日に発生した糸魚川市の大規模火災跡を視察させていただきました。
現地ガイドのKさんは、姫川の局地風について熱心に語られました。
実は、現地には能生から入りました。能生は、海岸線のすぐ後ろに山が迫っており、家々がびっしりと並び建っています。少しでも家を広くと木造3階建てが非常に多い街並みです。当然、ひとたび火災が発生したら広範囲な類焼を免れません。
いただいた「糸魚川ジオパークマップ」を見ると、能生の町を流れる能生川は南東から北西へ流れ、海への最後1.5キロほどだけが北へ直線の流れとなります。
一方、糸魚川市街を貫く姫川は、約6キロにわたって南から北へ一直線に流れていきます。これがK氏の言う風の通り道なのでした。
山岳地帯の峡谷を抜けてきた南風が、パッと開けた糸魚川市街地へ一気に襲い、火炎も火の粉も、消防の放水さえも風下の海へ吹き飛ばしてしまったとのこと。
こうした地形は全国に幾つもあることでしょう。火災も地形に大きく影響されることを再認識した次第です。

台風21号被害へ申し入れ

20171026台風申し入れ10月26日午後、公明党千葉県議会議員団として森田知事に対して『台風21号被害の復旧支援に対する緊急申し入れ』を行いました。
先の富津市、館山市の現地調査をもとに、公共ふ頭や漁港、ビニールハウスの被害状況などを示し、県民生活に関わる被害、産業基盤に関わる被害への対処を要望しました。
現在、フィリピンの東海上を23号が北上しており、海水温の高さから今回の発達しながら上陸する恐れもあります。21号の被害が拡大することのないことを切に願います。