見ました『100000年後の安全』

『100000年後の安全』は、フィンランドが世界で初めて行う放射性廃棄物の最終処分場建設にかかわるドキュメンタリー映画です。
日本には、アメリカのような砂漠もなく、ドイツのような安定した岩塩岩盤もないので、これまで本当にうらやましく思っていました。しかし、この映画を見て「それほど単純な話ではない」と気がつきました。
10万年もの間安全を確保するとなると「地震」がない「津波」がないだけでは済まされないのでした。
すでに高レベル放射性廃棄物は存在してしまっているのですから、国としてのプロジェクトを早急にスタートさせねばならないところです。
そして、これだけの長い歳月を考えると、とてもとても言われるような外国への貯蔵は難しく、あくまでも国内で処理する覚悟を持たねばなりません。
さて、今後のエネルギー政策は間違いなく国民あげての議論になるでしょうが、その際大きな問題が横たわっています。
それは、これまでの投資、これからの恩恵、そしていわゆる面子から、国家レベルではバイアスのかからない議論ができない可能性が高いことです。
その一方で、わが国には憲法改正以外に国民投票という制度がありません。
国民投票ならバイアスはかからないのかといえば、確かにそこまでは言えません。
しかし、「民主主義」「国民主権」という以上は、やはり最後の決め方は国民投票でしょう。
少なくとも小選挙区制の上に乗った国会・衆議院で決められてはたまらないというのが国民の思いです。何しろ、みんなが辞めてほしいと思っている総理を選んでしまった制度なのですから。
私は、国民投票という制度をビルト・インできるかどうかが、今後の大きな焦点だと思っています。


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