資本は回る?(第206回)

社会人なりたての頃、中南米諸国を見ていて資本の回らない国は経済成長が難しいとつくづく思っていた。
その頃は21世紀はブラジルの時代などとも言われ、また当時ジャイカで働いていたT・Sさんが一時帰国したときには当地の様々なお話を聞かせていただいていたからだ。
経済成長といえばいまは中国である。
その中国では果たして資本が回るのであろうか?
経済格差が想像を絶するほど拡大しているという。
共産主義の国であることからどうしても非合法で利益を得る人も出てくるだろうと想像する。
そして共産主義の国であるから、仮に誰がどのくらい銀行口座に資産を有しているかは、党は容易に把握できるだろう。
すると仮に非合法に利益を得た者がいたとすれば、彼ないし彼女は国内銀行にそれを預けるはずがなく、当然外国へ資産を持ち出すことになる。
こうした不正蓄財があるのかどうか?あったとしたらどの程度の規模なのかは私にわかるはずもない。
ただ中国のその後の経済成長そのものが、こうした不正蓄財の規模をある程度は浮かび上がらせることになる。
中国経済がこれから本格的に成長軌道に乗るのか、あるいは単なるバブルで終わってしまうのかは、まさに共産主義の欠点を克服できるかどうかにかかっているように思う。
これが克服できないとなれば、将来的には中国もまた民主化せざるを得ない。


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