5月17日の日経新聞『交付税なし市町村3倍に』は、非常に気になる記事でした。
もちろん、交付税の不交付団体が増えることに異論はありませんが、問題はその手法です。
記事によれば、第一に産業振興を国が後押しをするのだそうです。しかしながら、わが国の産業政策において国による後押しでの成功事例がどのくらいあったでしょうか。むしろ、後押しがなかった方がうまく行っているケースが多かったように思います。
第二に法人に対する課税方式の見直しによる都市と地方の税収格差の是正です。もし、意図していることが東京都と地方との税収格差のことであるなら理解できます。
第三に歳出の見直しです。
あくまで立法府は国会ですので公共サービスの内容を決めるのも国です。地方分権の流れからは問題がありますが、法的にはそうなります。その際、国が決めた公共サービスに見合った交付税措置だけは確保してもらわなければなりません。この点は注視が必要です。
しかし、それにしても、こうした地方にとって極めて重大な意思決定に、そもそも地方の代表者が関与しているのかどうか、関与できるのかどうか、この点こそ明らかにしてして欲しいと思うのです。
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