見落とされた地方行政のムダ

かねてから愚かなことだなと思っていることがある。
岡山県紙の「山陽新聞」を読んでいたときこういう記事が目に止まった。
『犯罪被害者相談窓口 政令市半数止まり』(2009年5月23日付)というのである。
これは2005年の犯罪被害者等基本法施行後、相談窓口を設置するということになっているにもかかわらず、18政令市のうち半数の9市しか設置されていないという記事だ。
ちなみに千葉県は設置しているが、千葉市には設置されていないと記事は書いている。
しかし、考えてみれば千葉県の相談窓口が千葉市に設置されていて、その上なおかつ千葉市が設置する必要があるのだろうか?
どうせ設置するなら、常磐線側の松戸市に設置するとか県南に設置する方が県民にとってよほどありがたいのではないか。
このように、わが国の行政は県と政令市に同じ行政サービスを課すことが非常に多い。
そして、政令市のほとんどが県都にあるのである。
これは、まさに二重行政そのものだ。
おそらくこうした事例は犯罪被害者相談窓口に限らず、まだまだ数限りなくあるであろう。
こうして見ると、はたして政令市が良いものかどうか。
政令市であるが故の行政の無駄にもきっちりとメスを入れていかねばならないと思うのである。


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