放射性焼却灰から見えてくるもの

放射性物質を含む焼却灰の保管問題は『原発ゼロ』政策にも大きな課題を私たちに突き付けました。
それは『廃炉』の問題です。
現在、わが国には51の商業炉があります。
福島第一原発は別にして、それぞれの炉の耐用年数を40年として残りの耐用年数を見てみます。
まず、敦賀の1号機、美浜の1、2号機はすでに耐用年数に達しています。
2年後に耐用年数となるのが、高浜1、島根1号機、3年後が玄海1、高浜2号機、4年後が浜岡1、美浜3号機、5年後が伊方1号機です。実に福島第一を別にしても、この5年間で10機もの廃炉があり、これを今後10年間のスケールでみると、さらに7機が加わることになります。
福島第一は全て廃炉となるでしょうから、今後10年間に合計23基の原子炉を廃炉にしなければなりません。
過去に原子力船「むつ」の原子炉を廃炉処理した例がありますが詳細が示されていません。ドイツで解体したと聞いていますが。
いずれにせよ廃炉には、膨大な放射能汚染物資が生じます。解体作業に使用した機器、器具、作業衣料なども廃棄せざるを得ないからです。東海原発は廃炉に着手する予定になっていますが、これで6万8000トンもの放射性廃棄物の想定です。
焼却灰問題は持ち込む方も被害者、持ち込まれる方も被害者という構図ですし、廃炉時に発生する廃棄物の放射の汚染度とは比較になりません。誰が考えても廃炉にかかわる廃棄物保管や処理法には答えが見いだせません。
おそらく、何十年何百年と密閉状態にしたうえで廃炉という道をたどることになるのでしょう。
その時に原子炉は海岸近くにずっと置かれているわけですから、数百年の津波にも耐えうる防波堤を建設しなければならないことは自明のことです。そして、赤字国債と全く同じように、原子炉の廃炉解体も次世代先送りにせざるをえないのです。
次世代のことを考えれば、廃炉費用の捻出についてわれわれは今から準備しなければならないと思うのです。


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