今朝の日経新聞の『福島原発1号機容器内水位40センチ』は驚きでした。
目立たない1段の記事でしたがこう書かれていました。
『原子力安全基盤機構は22日までに、福島第1原子力発電所1号機の格納容器内の水位について、東京電力が推定した1.9メートルより低い40センチ程度とする解析結果をまとめた。』
さらに、同記事には『2号機は内視鏡測定で、格納容器内の水位が60センチにとどまることが判明している』とも書かれているので再度びっくりです。
2号機の60センチが確定しているのなら、1号機の40センチは十分あり得ることです。おそらく間違いない解析結果でしょう。
その一方で、同記事は『東電は同日の記者会見で「容器内の温度は上がっておらず、現状でも燃料は水につかって冷やされていると判断している」と、安定した状態を保っているとの見方を示した。』とも報じています。
もしこの両者の意見が正しいとするならば、容器内燃料は40センチ以下の高さということになります。つまり、6メートルの長さだった燃料がメルトダウンによって40センチ以下の高さにおさまっているということです。
ところが、記事にはさらにこう書いてあります。
『1号機は昨年3月の事故で核燃料が格納容器に溶け落ちた。水を注入して冷やしているが水位は上がらず、格納容器が破損し汚染水が漏れているとみられる。』
以上のことから2つの可能性があることになります。
一つは、核燃料が40センチの高さにおさまっていること。もしそうであるなら、東電の言うとおり『燃料は水につかって冷やされている』ので、放射性物質の拡散はある程度おさまることが見込めます。
もう一つは、水位は40センチでも核燃料が水につかっていないかもしれないということです。
この場合は、常時水の注入をしているにもかかわらず『水位は上がらず、格納容器が破損し汚染水が漏れている』ということになります。
記事には二つのことが書かれていますので、どちらが正しいのかの判別はつきません。ただ、もうこれ以上に驚くような事態は本当に無しにしてほしいと切に思います。
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