住民投票は難しい(第414回)

松戸市内のある場所で『住民投票条例の制定を』といった内容の幟を見かけた。
幟の所有者は誰だか分からないが、住民投票が好きなのかもしれない。
実は、住民投票には公職選挙法の適用は無い。
したがって、ルールがない。
どういう運動をしてもよいし、買収も供応も別に罪に問われることはない。
罪に問われないので取り締まる機関もない。
住民投票で最も大きな課題は、可否判断を下す『住民』にどうやって正確な情報を提示するかである。
もっというと、そもそも正確な情報とは何ぞや?という問いも生じてくる。
たとえば、A案として「病院を移転して同一規模で建て替える」のが良いか、B案として「150床減らしても現地で建て替えする」のが良いか、の判断をする住民投票だったとしよう。
どちらの案がどう優れているのか、どういう問題点があるのか、どうやって住民に提示したらよいのだろうか?
選挙公報のように、文書にして新聞折り込みや全世帯に郵送するか?
その文書は誰が作成するのか?
A案賛成派、B案賛成派が書くとして、誰がどうそれぞれの派を代表するのだろう?
第三者が客観的に書くとすると、その第三者とはどなたなのだろう?
町会ごとに説明会を開くとしても、誰がA案派、B案派を代表して説明するのだろう?
考えれば考えるほど分からなくなってくる。
住民投票はまったくもって難しい。
住民に正しい情報を提示しなければ正しい判断は下せない。
こうしたことをたとえば直接民主主義の国だと言われるスイスはどう克服しているのだろう。
そして、住民投票にかかるコストはどのくらいの金額になるのだろう。
この金額も大事な要素の一つであって、その金額によっては議会という間接民主主義で良いという選択肢もあるだろうと思うのである。
幟の所有者に一度説明を伺いたいものである。


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