日別アーカイブ: 2015年6月7日

キナバル山のこと

6月5日、マレーシアのボルネオ島でM6の地震があり、今朝の千葉日報は『マレーシア人の山岳ガイドの男性(30)とシンガポール人の少女(12)の計2人の死亡を確認している』と報じています。

二十歳そこそこの頃、キナバル山に登ったことがあります。登山許可を得るには、山岳ガイドを雇わねばなりません。ガイドと言っても雇用対策が目的で山に詳しいわけではありません。そして、大勢でも少人数でも1パーティーにガイド1人を雇うルールですので、登山許可を提出するパークヘッドクオーターの前では、1人で来た登山者の奪い合いになります。

ラブアン島から来たザイノーディン・ユスッフと知り合ったのもその時でした。彼は私たちのパーティーではなく、ドイツ・スイス連合隊に加わりました。結局、私はM新聞のTさんと二人で、ガイドのイスマイル君を雇って登ったのでした。

すっかり忘れていた記憶が暗い記事によって呼び戻され、美しい岩稜と悲劇のギャップに戸惑っています。今回の報道では、ガイドと少女が犠牲になったと報じられています。これ以上犠牲者が増えないことを切に祈るものです。